漁師さんについて
同級生の専属漁師マー君が帰港しました。11月から始まる底引き漁は早朝に出て夕方帰ってきます。
12月からは漁場も変わり少し深い百貫島のある”ひうち灘”あたりで操業してます。ボチボチ赤貝が獲れ始めました。2月頃になるとトリガイも獲れて3月までの短期間ですが毎年楽しみな漁場です。
10人くらいの漁師さんにお世話になってます。中でもマー君は主に11月から3月まではこの底引き船、4月から10月はお父様と同じ建網漁と2台の船を操って頑張ってます。
さあ、今度はお父様の船です。建網漁で鯛を主に獲られてます。前日に船上からの収穫を連絡いただき大きさと枚数を伝え、ひと晩泳がせた鯛を船上で神経ジメします。
鯛の漁場は主に布刈瀬戸(めかりせと)と言われてる因島大橋の西側あたり。潮の流れが速く海底は魚にとって天然の食べ物も多い場所だそうです。関門海峡にも松本清張先生の小説で読んだ和布刈(めかり)とは字が違いますが興味があったので本場の和布刈神社にも訪れた事があります
近所の底引きの漁師さんも帰港しました。こちらは年中底引き漁をされてます。帰港の連絡を受けて夜の部に使う魚をいただきます。
ワタリガニが獲れました。寒い時はメスが子持ちで美味いですね。デベラは獲れたてなので刺身に提供します。この時季ならではの楽しみな魚たち。直接取引していただいてる漁師さんたちのおかげですね。
農家さんについて
田植えの時期になりました。地産地消の想いから尾道から北へ25km農産物豊富な大田庄は世羅町産のこしひかりを使ってます。
世羅町は朝晩の気温差が大きく農産物もひときわ美味しいと評判です。
ご飯は通常ガス釜で炊きますが足りなくなると信楽焼の土鍋で補充します
椀モノの水について
地産地消の想いから近場の出汁用の水を汲んで買って使ってます。となり町の東村の厳聖水。15年くらい前に出会いました。
キメが細かくもちろん生で飲んでも美味しいです。
厳聖水と尾道の川原食品さんの利尻昆布で出汁取り。4kg未満の血合抜きのマグロ節で本出汁を取り昆布の二番出汁はあら汁に使います。
赤出しには刻んだ三つ葉の茎に京都の山椒で。お寿司と共にどうぞ。
ガリの仕込みについて
入梅の頃になるとガリの仕込みのはじまりです。ハウスで作られた高知産の新生姜は皮や繊維が柔らかくガリに最適です。先ずは1年を通して使うために約120kg分の新生姜を何回かに分けて塩漬けします。日に何度か回転させて2、3日するとしんなりしてきます。その後、出た水を切って生酢に漬け込んで保存しておきます。
小出しに約3週間分のガリを本仕込みします。切り込んで水にさらしよく絞って甘酢に漬け込みます。
出来ました。当店のガリ。長年の大将のこだわりです。